個人投資家の資産運用メモ帳 -お金に働いてもらうために

趣味のプログラミングで集めた過去の株価履歴データを使い、投資/資産運用手法について検証してみます。

シミュレーショングラフの見方

 このブログでは、過去データを使ったさまざまなパターンの運用シミュレーションについて、資産価値の推移を振り返る記事をたくさん公開していきます。シミュレーション結果はグラフで表示します。

 そこで、2010年1月から2019年12月までの10年間、アセットアロケーションで運用したときの運用シミュレーションを使ってグラフの見方を説明します。

 

■myassetの資産配分

 下のグラフのmyassetの折れ線(黄色の線)は、以下の資産配分で運用したときのリターンの推移を表しています。

また、myassetの資産ポートフォリオを構成する各資産単独のリターンの推移も重ねて折れ線グラフ表記しています。

 

このシミュレーションのmyassetの資産配分は以下のとおりです。

 円現金(yen): 25%
 米ドル現金(usd): 25%

 ダウ・ジョーンズ(dwj)/米国株: 15%
 ナスダック総合指数(nasdaq)/米国株: 10%

 日経225平均(nh225)/日本株: 15%
 ジャスダック(jasdaq):/日本株 10%

※)このシミュレーションでは、

   ドル/円資産の配分を50%/50%、

   現金/株の資産配分も50%/50%

  にしています。

 

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シミュレーション結果

 

 

■グラフの見方について

・グラフは、運用開始時(このグラフでは2010年1月)を1としたときの資産価値の推移を表しています。myasset(黄色の線)が10年で約2倍になっていることがわかるかと思います(※)。

・myassetを構成する各資産の中で最もパフォーマンスが良かったのはNASDAQ総合指数。10年で約5倍になりました。

 

アセットアロケーションの方法

・資産配分のリバランスは、毎月末の相場で(月1回)実施しました。

・米国株については、毎月末の為替相場で円換算しています。

・配当収入は含んでいません。

・資産配分リバランスのための売買手数料/譲渡益税は含んでいません。

 

■運用評価項目について

 資産運用で一番気になるのはリターンということになるかと思いますが、大切な資産を運用するにあたっては、リスク評価が重要です。シミュレーションでは、運用期間内の最大下落率でリスク評価することにしました。

 

 以下にこのアセットアロケーションでの運用期間におけるリターンと運用期間内の最大下落率を記載します。

 

シミュレーション期間 

2010年1月から2019年12月までの10年間

運用期間中の主な経済イベントの年表はこちら

 

 

リターンの評価

 myasset:2.0倍

 usd:1.2倍

 dwj:3.4倍

 nasdaq:5.0倍

 nh225:2.3倍

 jasdaq:3.4倍

 

リスクの評価(※)

 myasset:2010-04-30~2011-09-30の518日間で13.5%下落

 usd: 2010-04-30~2012-01-31の641日間で18.8%下落

 dwj :2011-04-30~2011-09-30の153日間で19.2%下落

 nasdaq:2010-04-30~2010-08-31の123間で22.9%下落

 nh225:2015-07-31~2016-06-30の335日間で24.3%下落

 jasdaq:2018-01-31~2018-12-31の334日間で27.2%下落

 

※)リスク評価における最大下落率の評価は、資産配分をリバランスする毎月末での評価のみです。月中にもっと下げた日もあるのでご注意ください。

 

■コメント

 2010年1月から2019年12月までの期間でmyassetは約2倍になりました。

1000万円ではじめていた場合、資産は約2000万円程度まで増えたこととなります。

この期間いかに好調だったかわかりますね。

 

 一方、2010年4月~2011年9月までの17か月でmyassetは13.5%下落しました。2010年4月に1000万円で投資開始をしていた場合は17か月後に860万円くらいまで資産価格が下落した時期があるということになります。

 

 年代別シミュレーションを見たらよくわかりますが、2010年~2019年はとても好調な10年間でした。つまり、リスク資産の割合を50%とした場合、この程度の資産価格下落は比較的好調な環境下でも普通に起きるということです。

 自身のお金に置き換えてみたとき、このくらいは一時的なことだと気にせずにいられますか?耐えられないと思ったらもう少しリスク資産の比率を下げましょう。

 

 日本株に比べ、米国株が好調でした。

 運用期間の10年間で約20%の円安ドル高になった影響もありますが、これを差し引いたとしても米国株が好調だったといえます。

 

 代表的な株(日経225やダウ・ジョーンズ30)よりも新興市場の株(nasdaqjasdaq)が好調でした。nasdaqは円換算で約5倍にもなっています。

 新興市場の株は軽快に上昇することがある反面、下落も急です。NASDAQの場合、2010-04-30~2010-08-31の4か月で22.9%下落しています。